NPO法人再生医療推進センター

コラム 鵜の目鷹の目


No.003 AIとディープラーニングと脳(1)どこが同じ?どこが違う?

AIはついにプロ棋士に勝つところまできました!自動車の無人運転も話題になっています。AIはディープラーニング(深層学習)が基礎になっているそうです。なんでも、100以上の「隠れ層」というのがあり、ネットワークを作っているとのこと;脳の様だというのでニューラルネットワークと呼ばれています。機械は日進月歩、人類は数百万年かかって今日を迎えました。生命の誕生からなら40億年以上です。このペースを考えれば、AIが脳を追い越すのは瞬く間かも知れません。

AIは脳の仕組みを参考に発達してきたと言います。確かに、脳は神経細胞が複雑なネットワークを作っていますから、その点では似ていますね。

神経細胞(体)と軸索(腕)

そこで脳の構造を見てみましょう。脳は、神経細胞とグリア細胞と血管(勿論その中には血液が流れています)から出来ています。神経細胞を刺激すると足がピクッと動きます!神経細胞から、足の筋肉に指令がでていることが分かりますね。同様に、どの筋肉をどの神経細胞が動かしているのかが分かっています(ペンフィールド)。この指令の経路を見てみましょう。大脳皮質の運動野と呼ばれる所にある神経細胞から指令が出されます。この神経細胞から長い「手」(軸索と呼ばれています)が伸びていて、指令はこの軸索を通って、脊髄(背骨の中にあります;脳からこの脊髄までを中枢神経と呼びます)の前角細胞と呼ばれる神経細胞に伝えられます。前角細胞は第二走者ですね。第一走者同様に長い軸索を筋肉まで伸ばして指令を伝えます。何とランナーは2人だけでした(意外と少なかったですね)。この「伝達」が上手くいかないと筋肉は動きません。つまり「麻痺」が生じます。ここで、多分機械にはない不思議な仕組みが幾つかあります。まず、第一走者は脳の一番下(延髄と呼ばれるところ)で、レーンを変えます(左右が入れ替わります=交差)。ほら、左の脳の病気で右の麻痺がでることは聞かれた方も多いでしょう。それはこの「交差」ためです。第一走者から第二走者へのバトンタッチも不思議満載。この場所をシナプスと呼びます。

AIのネットワークとは随分違いますね。流石のAIも“脳”を真似ることは難しそうです。AIは脳を上回る幾つもの能力を獲得しましたし、これから益々進化していくことでしょう。でも、脳にとって代わることは出来ないでしょう。

第一ランナーの病気、第二ランナーの病気、シナプスの病気があります。AIで代替え出来ないとしたら?やはり再生医療の出番です!

次回の「AIとディープラーニングと脳」では、まず第一ランナーの特徴、仕組みと、その病気について紹介しましょう。

(Neuron)

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