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再生医療用語集
No.11 再生医療トッピクス
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ひざ軟骨欠損に新しい治療法

グンゼ株式会社は,手術の際の滲出液中の骨髄由来間葉系幹細胞を利用した膝軟骨の再生医療を提供する軟骨再生基材「CHONDROVEIL™(コンドロベール)」を開発し,2018年9月欧州でCEマーキング(1)の認証を取得し,欧州で販売を開始する。本基材と体内にある自己間葉系幹細胞のみで,再生しないとされていた膝軟骨の再生効果を得ることが可能となり、軟骨欠損や変形性膝関節症に苦しむ患者さまの新たな治療法となることを目指す。

吸収性軟骨再生基材「コンドロベール」はポリグリコール酸(PGA)を材料としたもので,マイクロフラクチャー法(2)を用いた手術の際に骨髄由来の間葉系幹細胞が含まれる滲出液とともに患部に貼り付けることで、軟骨が再生するための足場として機能し,膝軟骨再生の効果を得ることが可能となる。同製品は最終的には加水分解され、約15週で体内に吸収されて徐々に自己の軟骨様組織に置換される。

上文はグンゼ株式会社よりリリースされた文章に基づいて作成されました

一般的に細胞を体外で培養するに際しては,細胞培養容器の細胞付着面を細胞の増殖や分化に適正化する足場が鍵となる。このグンゼ株式会社の研究開発は体内の再生医療においても単純に幹細胞を患部に移植するのではなく,足場の提供によって分裂や分化を誘導・促進する視点も大切になることを示唆している。


(用語説明)

  1. CEマーキング:
    製品をEU加盟国へ輸出する際に、安全基準条件(使用者・消費者の健康と安全および共通利益の確保を守るための条件)を満たすことを証明するマーク。
  2. マイクロフラクチャー法:
    比較的小さな軟骨損傷に対して効果的な方法で,損傷部分(欠損部分)に専用の針やドリルで穴を開け、軟骨組織の下の骨髄を刺激し軟骨様組織の再生を促す方法。

(adipocyte)