NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.408


専門分野: 骨・軟骨

Q: ABMI

 山口大学のABMI療法の効果、その他についての情報をお知らせください。

掲載日: 2010.3.7

A:

 山口大学のABMI(自己骨髄細胞投与)療法の効果についてのご相談です。この治療法は、重症肝硬変の患者さんの骨髄細胞を採取し、赤血球などを除いた細胞核を有する細胞を精製して患者さんに戻すことで、肝機能の向上をはかろうとするものです。詳細については、山口大学第一内科のABMIに関するウエッブページ:
http://www.ichinai-yamaguchi.jp/contents4/?categoryId=7をご覧頂くのがよいと思います。その効果についてですが、山口大学の成績は2008年の論文(23症例)では、ABMI施行後4週および24週後の時点で重症度の改善がみられたと報告されています。また、最近のオーストリアからの報告(Lyra AC et al. Infusion of autologous bone marrow mononuclear cells through hepatic artery results in a short-term improvement of liver function in patients with chronic liver disease: a pilot randomized controlled study. Eur J Gastroenterol Hepatol. 2010、 22(1): 33-42.)でも、肝臓移植の待機患者30症例を対象とした臨床研究(細胞は山口大学の静脈内投与と異なり、肝動脈に投与されています)で、重症度の改善や血清アルブミン量の増加など、ABMIの一定の効果が確認されています。
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