再生医療相談室

No.021 コラム鵜の目鷹の目

不思議発見 万能細胞は植物では当たり前!生命の誕生と再生能

指先から眼が出来てきたらビックリすることでしょう。人の細胞は一旦分化して指になれば指のまま、元に戻って眼になることはありません。アイ・ピー・エス(iPS)細胞は指の細胞からでも眼が作れるから驚きの発見、ノーベル賞なのですよね。あり得ない感じがしますけれど、でもこれって植物では当たり前。サツマイモのツルを植えておいたらサツマイモが出来ます!アジサイを挿し木で育てた方もおられるでしょう。植物の細胞は”万能細胞”です。トカゲの尻尾も再生では有名ですよね。尻尾は生え変わりますが、尻尾から頭は出来てこないから限定的と言えるかもしれません。ウーパールーパーとして有名なアホロートル(メキシコサマランダー)は、脚、尻尾、脳、心臓まで再生可能だそうです。再生能は生命が本来的に備えている能力かも知れませんね。30数億年前に生命が誕生して以来、生命は再生を繰り返して来たのだろうと、ふと思いました(^_-)-☆。

間葉系幹細胞の特徴

  1. 人に比較的安全に投与できること
  2. 傷ついた細胞や組織を修復する作用があること
  3. 炎症をコントロールする作用があること
  4. 投与された幹細胞は病気のある部位(損傷部位)に集まる性質があること(ホーミング作用と呼ばれています)

この間葉系幹細胞は私たち自身皆持っています アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脳梗塞になっても体の中には元気な間葉系幹細胞がいることが分かってきました

(『諦めない 認知症・難病に挑戦する再生医療 再び健康な日々を過ごすために』 アークメディア出版 より)

(neuron / 20240417)