NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.411


専門分野: その他

Q: 爪再生

 以前もここでご相談されていましたが娘は左右の人指し指の爪が小さいです。大学病院では足から移植しかないと言われましたがそれもあまり成功率は高くないと説明を受けました。現段階でも治療方法はありませんか?人口爪などはあるのでしょうか?教えてください。

掲載日: 2010.3.7

A:

 爪の再生医療はあまり活発に研究されている分野ではありません。爪は機能的にはあまり大きな意味がないので(爪が無くても、日常生活に大きな支障は無い)、やや軽視される傾向がありますが、整容面(見た目)からはかなり重要で、他人に見えないように隠すようにされる方も少なくないと思います。
外傷などで爪が全部なくなっても、爪母(爪の根元の皮膚に隠れている部分の爪の裏側にあり、爪を作っている組織)が残存していれば、爪は元と同じ幅で生えて来ます。さらに、爪床(爪の見えている部分を裏で支えている組織で、皮膚で言えば真皮にあたる)が残っていれば、爪は元と同じ長さに再生します。
そこで、「小さい」爪を大きくする方法ですが、幅は広いが長さが短い場合であれば、爪の先に向けて爪床を延長することで達成可能です。実際には爪床の先端部分に連なる皮膚を一定の幅で除去し、その部分に人工真皮などを用いて爪床を再生させるような手術を行うことになります(このような方法は外傷後の爪の整形に行われる場合があります)。一方、幅が狭い場合は、爪床だけを拡げても爪は生えてこないと思われますので、爪母を拡張しなければいけませんが、今のところ、これを確実に達成できる方法は無いと思われます。
人工の爪はネイルサロンなどで行われています。爪を長く見せることはできますが、幅を拡げるのには適さないと思われます。
このような爪の問題については形成外科の医者に詳しい方がおられますので、信頼できる医師と十分に話し合われるのがよいと思います。
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