NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.304


専門分野: 脳・神経・脊髄

Q: 脳梗塞後遺症による麻痺の再生治療について

 6年前に発症した麻痺が、中枢神経再生医療の実用化によって回復することを期待しております。札幌医科大学等で、骨髄幹細胞再生医療の研究が進んでいることに注目しています。
慢性期の麻痺患者への再生医療の臨床実用化研究の現状と臨床化時期の見通しを教えてください。

掲載日: 2007.3.28

A:

 麻痺からの回復を切に望まれるお気持ちをお察し申し上げます。
ご指摘の通り、札幌医科大学では先駆的な研究が進み、学内の医の倫理委員会で骨髄幹細胞を用いた脳梗塞への再生医療の臨床応用実施が承認されています。
但し、対象となる患者さんは当面は急性期の患者さんのみとなっています。
急性期の患者さんを対象とする再生医療が実施され、その治療法が確立・普及した段階で、慢性期の患者さんを対象とする再生医療が開始されるものと期待されます。動物実験による研究では、慢性期の脳梗塞に対しても再生医療が有効であるという結果が報告されています。現状では慢性期の患者さんは再生医療の対象になっていませんが、将来的には慢性期の患者さんに対しても再生医療が実施されるようになると思います。急性期に対する臨床応用が始まろうとしている現状において、慢性期に対する再生医療の臨床化時期の見通しを立てることは困難ですが、おそらく、5〜10年位の間には臨床治験が開始されるのではないか、是非開始できるようになって欲しいと思っています。研究の飛躍的な進展を望みたいと思います。
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