NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.281


専門分野: 脳・神経・脊髄

Q: 交通事故の後遺症で重度の失語症

 母が、交通事故の後遺症で、重度の失語症になりました。病名は、脳挫傷、脳梗塞、くも膜下出血、硬膜下血腫、頭骸骨骨折、てんかんです。事故から1年1ヶ月経過し、病院、リハビリ病院、現在施設でリハビリ中です。50音すらまともにいえません。母を元通りしゃべれるようにしてあげたいです。何か有効な治療がありましたら教えてください。なんでもいいです。母を助けたいです。

掲載日: 2006.9.25

A:

 お母様のこと、大変お気の毒に存じ上げます。ご心配のお気持ちをお察しいたします。将来的に実現するかも知れない治療(再生医療)についてお話いたします。
当ホームページで、以前ご回答した内容と重複しますが、以下にお話いたします。
現在、神経系の疾患に対する再生医療として臨床試験が開始されている、もしくは予定されている疾患は、パーキンソン病、多発性硬化症、脳梗塞、急性散在性脳脊髄炎、脊髄損傷などであり、頭部外傷に基づく脳神経系の損傷は、今のところ、再生医療の臨床試験の対象にはなっていません。しかしながら将来的には、パーキンソン病、多発性硬化症、脳梗塞、急性散在性脳脊髄炎、脊髄損傷などに対する再生医療の臨床応用が進展し、有効な治療法が開発された段階で、頭部外傷に基づく脳神経系の損傷や、再生医療が行われるようになる日が必ず来るものと期待されます。
失語症についての改善を期待するには、現状ではリハビリテーションによる治療がベストです。リハビリテーションの施設で、言語療法士が失語のリハビリテーションに積極的にとり組んでいるところがあると思います。リハビリテーションによる治療がベストです。現在、リハビリテーションの施設で、リハビリテーションを受けておられるとの事ですので、言語中枢の周辺の脳が少しでも活性化されることを期待しながら、是非、根気よく続けてください。
脳神経の再生に関しましては、今はまだ動物実験の段階ではありますが、画期的な研究成果が得られつつありますので、近い将来には夢の治療が実現する可能性がおおいにありますし、私達も、脳神経系に対する再生医療が一刻も早く実現することを切に祈っています。
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