NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.218


専門分野: 脳・神経・脊髄

Q: 神経幹細胞

 42歳脳梗塞で左麻痺となり、リハビリに励んでいますが、機能回復はいばらの道です。ヒト成人の脳にも神経幹細胞の存在が確認されたと知りました。脳細胞の再生が実現するよう期待しています。分離、培養してニューロンなどの細胞へ分化誘導することも可能となっているようですが、細胞移植に頼らず、分化を促す、新薬の開発投与により自己再生、損傷箇所の修復は可能となるでしょうか?

掲載日: 2008.11.24

A:

 薬剤を用いた脳梗塞の神経再生療法としては、ドイツを中心としてG-CSFやEPOを用いた臨床試験が実施されています。G-CSFやEPOは従来、血液の再生に作用する薬剤としてがん治療の副作用の治療薬として用いられてきました。しかし最近神経再生活性があることが見出され、さらに動物実験での治療効果が観察されたことから、臨床試験が実施されています。日本では、まだ臨床試験は実施されていません。
用語説明
G-CSF:顆粒球コロニー刺激因子(granulocyte colony-stimulating factor)
好中球の産生を特異的に促進する造血因子
EPO:エリスロポエチン(erythropoietin)
主に腎臓で産生、分泌される糖蛋白質で、赤芽球系前駆細胞から赤血球への分化を促す。
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