この写真は3T3-L1細胞の培地中にIBMX(イソブチルメチルキサンチン)、インスリン、DEX(デキサメタゾン)を添加して、脂肪様細胞へと分化させたものです。一次抗体(特定の部位に結合する抗体)、標識二次抗体(一次抗体に結合して蛍光発色する)及び油溶性蛍光色素などを用いて形態を蛍光顕微鏡写真としたものです。また,分化時に脂肪様細胞への分化を阻害する薬剤を添加していますので全ての細胞が緑色の油滴を内包する細胞へとは分化していません。青い色は細胞の核を示しています。赤い色は、分化時に脂肪酸代謝(生合成)の最初の段階である1価不飽和脂肪酸の合成を行うステアリル-CoA不飽和化酵素(stearoyl-CoA desaturase;SCD1)が誘導されたことをを示しています。この酵素はメタボリックシンドロームの発症に関わっていると考えられています。

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